■ <第42回 ひと工夫でひと味違うイカ墨パスタに!> (2010/01/01) <バックナンバー> "イカ墨パスタ"あの真っ黒で独特な磯の味わいは私の憧れのパスタ料理の1つでした。レストランでしか味わえない、とっても手の込んだ技術のいる料理だと思っていましたが、実は、”ただ和えればいい”ということをイタリア在住時に知りました。それ以来、手ごろな値段で日持ちする「袋入りイカ墨」を買い置きしては、お客様に出してみたり、日本へのお土産にしています。 イカ墨の墨は「Seppia/セッピア(墨イカまたは甲イカ)」と呼ばれる、胴体の丸い比較的小ぶりな種類のイカから取れるものが主流です。イタリアのスーパーや魚屋さんで新鮮な「Seppia」を見つけると、店員さんが丁寧に内臓部分からイカ墨を取り出し、いらない内臓を掃除して下準備をしてくれます。そのイカとイカ墨を持ち帰り、実際の料理に活用します。 私のレシピでイカ墨パスタの一番ベーシックなものは、「ペペロンチーノ(赤唐辛子とにんにくのパスタ)」の最後にイカ墨を和えるというものです。アンチョビをちょっぴり加えたり、最初ににんにくと玉ねぎのみじん切りを炒めて一緒に和えたり、イカを一緒に炒めたり、プチトマトを加えたり、というのもひと工夫でしょう。更に、もっとイカ墨の濃厚さを楽しめる食べ方としては、トマト缶のトマトソースと一緒に和えるというものです。トマト缶は、ホールやチョップされている生に近いトマトではなく、パッサータと呼ばれる火を通し裏ごししてあるソース状のものを使います。