■ <第25回 イタリア・サルデニア島の郷土料理「仔豚の丸焼き」> (2008/06/01) <バックナンバー> 今まで旅してきたイタリア各地の中で、最も気に入っている場所の1つにサルデニア島があります。のどかで昔からの自然が多く残り、住む人々もおおらかで素朴。その地を反映しているかのような、自然の素材の味をそのまま生かした郷土料理がたくさんあります。 その中で特に私が好きな料理が「Maialetto(マイアレット)/仔豚の丸焼き」です。私が現地で食べたときには、仔豚を何時間もかけて炭火で丸焼きにしたものがテーブルにどどーんと出てきました。かわいい顔まで付いているその出来上がりにはびっくりしましたが、表面の皮がパリパリに香ばしく焼きあがっていてお煎餅のよう。でもお肉はとってもジューシー。かぶりつくと、ジュワっと肉汁が飛び出してきます。特別な味つけは全くなく、何のクセもないこのお肉料理にやみつきになりました。これは、きっとサルデニア島や、農家兼レストランのような場所でしか味わえないものだとロンドンに来てからは食べることをあきらめていましたが、極々近い状態のものを作りだすことができました。材料は「仔豚」というわけにはいきませんが、豚のばら肉の塊が出に入ればあとはいたって簡単。ご近所のお肉屋さんでスライスされる前の豚ばら肉の塊、できれば皮付きのままのものが手に入るようでしたら、これはぜひお試しいただきたい一品です。大胆な出来上がりですので、おもてなし料理にも最適。 一緒にサルデニア島の素朴な味を堪能しませんか? <材料> 4人分 <所要時間> 約1時間半(うち1時間焼き時間) ・豚ばら肉の塊(皮付き)1kg ・にんにく 1片 ・ローズマリー 2、3枝 ・セージの葉 7、8枚 ・粗塩 粒胡椒 ・ オリーブオイル